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結ばれていない結び目
前提:結び目の数学的定義(といっても非常にざっくりとしたもの)。
結び目とは、3次元空間\(R^3\)に(Rはreal number、実数の略。正確には、実数全ての集まり)円周が自己接触することなく、円周の各点が滑らかに(ある点で折れ曲がらずに)入れたもの(『高次元空間を見る方法』P84より引用)。
この定義だと、「ゴミ袋の結び目はきっちり締めてねー!」というのは結び目じゃないのかもしれません(円周が自己接触しているし)。
でも、自己接触する前の状態をこの定義に合わせた結び目ということにします。
そこで面白いのが『結ばれていない結び目(自明な結び目)』という数学トンチです。
おそらくはもっとも簡単な結び目(最初の前提の数学的な意味で結び目なのであって、普通の人からしたら結び目とは呼べないと思う)が、上に太字で出した『結ばれていない結び目』です。以下、説明。
3次元空間にある球体を\(B^3\)、(BはBall・ボールの略)、円周を\(S^1\)、(SはSphere、球面の略)とおきます。
\(B^3\)にある自己接触のない\(S^1\)は結び目であると同時に円板となります(円板を貼るといいます)。
これが『結ばれていない結び目』です。
要するに、ただの○(マル)です。
きつねにつままれたような気分になっている方は、十分話が理解できている人だと思います(正直、わけがわからない人も多いと思う)。
書い人の拙(つたな)い説明でもなんとなく分かった気になれる人、興味のある人が以下を読んでください。
「ほどく」とはなにか
さきほどの○(マル)、自明な結び目ではないものを『非自明な結び目』といいます。
一般的な結び目といえば、この『非自明な結び目』のことを指します。
\(R^3\)内では数学の定義によって『非自明な結び目』は絶対にほどけません。
(数学的に)結ばれた1本のひもの両端を両手で持ち、両手を絶対に離さずにほどいてください。できませんよね?
そういうことだそうです。
またしてもトンチというか、原文にならえば言葉の綾(あや)みたいですが。
ちなみに4次元空間\(R^4\)を用いれば、この結び目は簡単にほどけるのだそうです。
まだ「お勉強」中なので、それについては後日、また記事にしますね。
今回話を聞いていろいろとわかりそうだったり、興味が湧いたら、ぜひ最上部のリンクなどから『高次元空間を見る方法』を購入していただきたいです。
今回の記事に数学的な間違いがあった場合は書い人の責任です。
専門家は生暖かい目で見てやってください。
また、本格的に数学・物理学などで結び目や高次元空間を学んでいる方は、この記事は鵜呑(うの)みにせず、各種参考書籍・論文をちゃんと読んでくださいね。
正直、言葉足らずで説明しきれてない部分も大きいです(図形もないですし、そのへんも含めて分かりづらいと思います)。
読んでもよくワカラン、という方が大半でしょうから、説明力を鍛えたいです。
理解力・理解進行度も、ですね。
ありがとうございました!